有価証券①【基本】有価証券の売買

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○約定日基準、修正受渡基準

○有価証券利息

○端数利息の計算

○付随費用

有価証券とは何か?
資金を調達する手段権利や義務を証明するもの。

有価証券はどうやって取引されるか?
市場で売買される価格は需給によって決まる。

利益や損失を生む有価証券はどうやって計算されるか?
保有目的によって評価方法が異なる時価や原価や償却費などを用いる。
評価差額は損益や純資産に影響する。

試験での有価証券は?
税理士試験の出題範囲となる学者問題と実務家問題がある。原理や仕組みや計算力を問われる。

簿記2級との違い

○売買目的有価証券→有価証券(1年以内に期限が到来)

○売買目的有価証券・満期保有目的の債券・その他有価証券→投資有価証券(1年超の期限)

○「満期保有目的債券」が正式名称となる。

○(投資)有価証券評価損益・(投資)有価証券売却損益を使う。

B/Sの表示は、有価証券評価・有価証券評価、有価証券売却・有価証券売却を使う。

         

有価証券の売買(取得と売却)

約定日基準

原則は約定日基準。

修正受渡基準

①買手側では時価変動差額を調整

②売手側では売却損益を調整

取得の仕訳(買手)

取得原価100円、期末時価110円の場合

約定日基準修正受渡基準
①約定日有価証券100/未払金100仕訳なし
決算日有価証券10/有価証券評価損益10有価証券10/有価証券評価損益10
③翌期首有価証券評価損益10/有価証券10有価証券評価損益10/有価証券10
⑤受渡日未払金100/現金100有価証券100/現金100
取得の仕訳

売却の仕訳(売手)

取得原価100円、売却価額120円

約定日基準修正受渡基準
約定日未収入金120/有価証券100
      /有価証券売却損益20
有価証券20/有価証券売却損益20
②決算日仕訳なし仕訳なし
③受渡日現金120/未収入金120現金120/有価証券120
売却の仕訳

取得原価と時価評価 

売買目的有価証券は、購入時に取得原価を使い、期末時価評価する。なぜか?

期末に時価評価することによって、有価証券の価値の変動を正確にとらえることができる。

一方、そのデメリットとして、損益の安定性や予測性が低くなる(時価は変動するため)。

そのため、購入時には取得原価を使う(損益の安定性や予測性が高くなる)。

取得原価を使うデメリットとしての有価証券の価値の変動がわからないという点は、期末に時価評価かすることによって解消される。

期末に時価評価し、翌期首に洗替えすることによって両者のデメリットが解消される。

有価証券の取得原価

取得原価・・・購入代価+付随費用(例.手数料など)

裸相場・・・公社債そのものの価格(端数利息が含まれていない価格)

仕訳・・・有価証券100/現金100

(払出し単価の計算)

追加で新たな有価証券を取得した場合の単価計算

(払込みによる場合:有償増資)

○払い込んだ金額が取得原価となる

有価証券利息

(有価証券利息T字勘定)

有価証券利息(T字勘定)

(有価証券 日数計算)

有価証券利息 日数

端数利息の計算

端数利息の計算

付随費用

○購入時・・・付随費用(購入手数料など)は、取得原価に含める

○売却時・・・付随費用は、「支払手数料」勘定で処理→営業外費用となる。

※指示があれば、売却損益と相殺することもある。

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