資本会計~暗記のキーワード

資本分類

払込資本・・・株主による金銭その他の財産の出資によって生じた自己資本の増加部分

稼得資本・・・企業における各種の経済活動によって生じた利益を源泉とする自己資本の増加部分

受贈資本・・・企業の資本充実を目的として拠出されたものであるが、株主以外から拠出されたもの

評価資本・・・資産を長期間保有している間に、貨幣価値の下落があった場合にその資産を評価替えしたことから生じるもの

企業主体論と資本主理論

企業主体論・・・企業を株主から独立した別個の存在

資本主理論・・・会計の意思決定主体は資本主にある

受贈資本

国庫補助金、工事負担金、私財提供益、債務免除益

○企業会計原則・・・株主以からの資本の受入れも、それが企業の資本の充実を目的とする限り、企業自体からはそれを元手たる資本(資本剰余金)として取り扱うべき。

もし、受贈資本が利益(利益剰余金)として取扱われたならば、配当にまわされたり、課税されたりして贈与者の贈与の目的が達成されない。

○会社法、法人税・・・企業の解散時を考えると、それは株主以外の者に返還されずに、結局は株主に分配されてしまう。

圧縮記帳の方法で経済的実態をより適正に反映させることができる。

評価替資本

その他有価証券評価差額金、保険差益

企業が保有する資産を評価替え(再評価)することによって生じる自己資本の増加部分

株主資本の構成

資本金・・・会社財産を確保するための一定の基準となる金額、払込金額又は給付財産の額

資本剰余金

資本取引から生ずる剰余金 

資本取引とは、企業において資本を直接増減させるような取引のこと。
例)株式発行、増資、社債の発行や償還など 

なぜ?企業は資本取引を行う必要があるのか❓
→資金調達のため(事業拡大、設備投資など)
→資本構造最適化のため(自己資本と借入金のバランスを調整する)
→株主還元のため(配当や株式の買い戻しなど)
→敵対的買収防御のため

資本剰余金・・・①資本準備金→株主の資本払込取引から生じた払込剰余金、株主の出資金額のうち資本金とならなかったもの。

②その他資本剰余金・・・その他資本剰余金を配当する場合、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、剰余金の配当金額の10分の1を資本準備金として積立なければならない。

利益剰余金

利益を源泉とする剰余金

損益取引とは、資本を元手として行われる費用と収益が発生する取引のこと→収益ー費用=利益(損益=繰越利益剰余金)

①利益準備金・・・その他利益剰余金を配当する場合、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで、剰余金の配当金額の10分の1を利益準備金として積み立てなければならない。

②その他利益剰余金・・・任意積立金、繰越利益剰余金

会社設立時及び株式発行時における資本金の額

設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に払込み又は給付をした財産の額とする。

払込み又は給付した財産の額の2分の1を越えない額は、資本準備金とすることができる。

株式発行費用の処理方法

○創立費・・・支出時に費用(営業外費用)として処理。繰延資産として計上することができる。会社成立のときから5年以内のその効果の及ぶ期間、定額法により処理。

○株式交付費・・・支出時に費用(営業外費用)として処理。繰延資産として計上することができる。株式交付のときから3年以内のその効果の及ぶ期間、定額法。

剰余金の配当

会社法の規定。会社の資本を維持し、債権者や従業員などの利害関係者の権利を保護するために規定されている。資本準備金を積み立てることで、会社は自己資本を増やし、財務基盤を強化することができる。

○その他資本剰余金の配当・・・その他資本剰余金を配当する場合、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1(基準資本金額)に達するまで、剰余金の配当額の10分の1を資本準備金として積み立てなければならない。

会社法の規定。利益準備金を積み立てることで、会社は自己資本を増やし、財政基盤を強化することができる。債権者の権利を守ることで会社の信用力や社会的評価を高めることができる→利益準備金は会社の成長と安定に重要な役割がある。

○その他利益剰余金の配当

その他利益剰余金を配当する場合、資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の4分の1(基準資本金額)に達するまで、剰余金の配当金額の10分の1を利益準備金として積立てなければならない。

その他資本剰余金の配当を受けた場合の株主の処理

○売買目的有価証券・・・受取配当金

現金預金10,000/受取配当金10,000

○売買目的有価証券以外・・・有価証券の帳簿価額から減額

現金預金10,000/投資有価証券10,000

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